■ 抄録・要旨
| スペックル干渉法は散乱性の物体に適用できるため植物などの生体試料の観察に適した方法である。これまでに時間領域で位相を高精度に解析する時間領域Hilbert変換位相解析法を提案した。本研究では、偏光技術を用いることにより光学的にHilbert変換を瞬時に実行する手法を提案した。マイケルソン型の干渉計に偏光素子を用いてp-およびs-偏光の間に90度の位相差を導入した。検出側では位相が90度ずれた干渉画像を1台のCCDカメラ上に結像する光学系を設計した。これにより、1枚の画像から物体の位相分布の解析が可能となるため、物体の動解析に特に有効である。実験では、鏡面物体に対して微小変位を与え、同時に得られた2枚の干渉画像から位相解析が可能であることを確かめた。
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